食料危機が突きつける農業再生の課題――正念場迎えた日本の食料生産 東京大学大学院教授・鈴木宣弘 | 長周新聞
現在、世界的な食料危機の要因となっている「クワトロショック」(コロナ禍、中国など新興国による大量の食料輸入、異常気象、ウクライナ紛争)は、「食料は金を出して買えばよい」といって食料生産をないがしろにし、農産物の輸入自由化を進めてきた戦後日本の政策が、国民の命を守ることができないまでに国の土台を崩壊させてきた冷酷な現実を突きつけた。 コロナ禍で起きた物流停止が回復せず、中国の食料輸入の激増による食