広田淳一 Profile Banner
広田淳一 Profile
広田淳一

@binirock

4,707
Followers
38
Following
25
Media
7,923
Statuses

劇作家・演出家・俳優をやっとります、広田淳一です。アマヤドリという劇団を主宰しています。長いこと沈黙してたかと思ったらいきなり連続でツイートしたりするので、フォロー、リムーブはお気軽に!

japan
Joined May 2008
Don't wanna be here? Send us removal request.
@binirock
広田淳一
3 years
演劇界隈の人たちに思うのだが、どうしてそんなに演劇界の外部(とりわけ政府与党・行政団体など)に対してこんなにも批判的なのだろう…。単純な話として、そういう伝え方じゃ界隈内部でのストレス発散にしかならないよ、という情報発信をしている方が多く、相変わらずついて行けないものを感じる。
9
235
886
@binirock
広田淳一
3 months
豊橋で演出家として「便利だな」と思ったことを書いておきたい。俳優が台詞を言う時にその場に存在する関係性の中において発話しているのではなく、何か準備してきた言い方で、自分本位に発話してしまうことがある。少なくとも、演出家からそう見える時がある。そんな時、俳優に何を気づいてもらうか?
1
67
625
@binirock
広田淳一
5 years
近頃ネットを見て思うのは、演劇や音楽・美術の関係者が行政になんらかの補償をお願いした、お願いする、っていうニュースに対しての温度差。「なんで補償してくれないんだ!」ていう人と、「なんで補償されると思ってんの?」ていう人の温度差が、エグい。
1
157
593
@binirock
広田淳一
3 months
俳優が演技する際にはついつい「自分が台詞を言う時間」と「聞く時間」とをきっぱり分けてしまうことがある。これはもう戯曲というものがある場合、避けがたいこととして起きる。なにせ自分の台詞は文字になって書かれていてそれを必ず言わなければいけないし、相手の台詞は聞かなければいけないのだ。
1
71
574
@binirock
広田淳一
6 years
言うまでもないが、台詞や段取りをしっかり覚え、小道具のチェックを入念にするのも、自由になるためだ。「しなければならないこと」をミスなく、こなすためじゃない。台詞の心配をしないで、恐れず、緊張しないでいられるために、しっかり台詞を覚える。準備をする。すべては、自由に演じるため。
0
126
542
@binirock
広田淳一
5 years
つくづく、俳優のレッスンは人間のレッスンだな、と思う。俳優は他者と関わらなければ面白くない。しかし、関わるというのはなんとも図々しく、「私には関わるだけの価値がある」という自信によって支えられなければできない行為だ。正しく、自信を持つ。これが、本当に難しい。
0
101
479
@binirock
広田淳一
7 years
近頃、劇場に行くとチラホラ客出しあいさつなどで、『twitterなどで呟いていただけるとありがたいです。でも、ネガティヴなことは書かないで、いいこと書いてくださいね』などという言葉に出会う。僕にとってはとても疑わしい言葉だ。他の観客が求めているのは礼賛じゃない、本音の感想だ。
1
313
417
@binirock
広田淳一
6 years
誰だって俳優は「あなたと一緒に演じられて良かった!」と言われたいものだ。それも「いい人」とか「優しい」なんて意味じゃなく、「最高に刺激的な共演者」として評価されたい。相手役がそう言ってくれるってことは、本当に自分の演技が相手を動かした、ってことだもんね。
0
98
379
@binirock
広田淳一
5 years
何が日本の俳優をこんなにも人と関わらない、悪い意味で優しい生き物にしてしまっているんだろう? 僕らは他者の弱さを肯定してやる時に「あなたは優しいからね」なんて言ってる場合じゃないのかもしれない。優しさとは、強さの事でもあるはずなんだから。弱さは時に無関心の言い訳でしかない。
2
63
331
@binirock
広田淳一
4 years
俳優はもっと「反応する自分を信じて欲しい」ということを思った。相手役が変われば自分も変わるし、空間、周囲の人、道具類、それらのものとちゃんと向き合えば自然と自分は反応する。それが演技の本質だろう。記憶した台詞を信じるのではなくて、その場で反応する自分を信じて演技してほしい。
0
43
293
@binirock
広田淳一
5 years
僕は稽古場でしばしば「台詞を唄わないで」ということを指摘する。唄ってしまう、とは台詞に節をつけたりして、発音/発話の仕方を音で記憶してしまうこと。記憶された台詞の響き、音階、つまり言い方、を再現することは演技じゃない。気持ちよく唄えていても、対象と葛藤が無ければ台詞じゃない。
0
68
292
@binirock
広田淳一
6 years
どうも近頃の社会では「諦めないこと」や「愛すること」や「勝つこと」ばかりが称賛されがちだけど、本当に「愛を勝ちとるまで諦めない」やつはストーカー規制法で処罰されたりするんだから、「よく諦めること」や「よく愛を断ち切ること」や「よく負けること」も同じくらい大切にされていい。
2
127
283
@binirock
広田淳一
3 years
演劇界内部でだけ通じるような「批判」で内部が団結して炎が燃え上がり、外部からはその炎をとても冷ややかに見られている。そんな状況にならないようにしたいものだ。なんだか心配でならない。
1
61
290
@binirock
広田淳一
6 years
多くの俳優が、特に感情的な演技をする時などに「言いっぱなし」「ぶつけっぱなし」の罠にハマってしまう。爆発してほしいんじゃない、関わってほしいんだ。だから自分の行為が相手にどんな影響を与えたのか? それをしっかり見届けて欲しい。本気で求めることが、与えることになるのだから。
0
58
279
@binirock
広田淳一
7 years
演出家という存在が、俳優たちの上に君臨して、俳優たちから創造性を奪ってしまうのならばこんなに害のある存在も無い。しかし、と僕は実感として思うのだが、あまりにも多くの俳優が自ら望んで演出家に支配されに来る。本当に多くの俳優が自分がアーティストだということを忘れている。 #DWS2017_oji
0
99
275
@binirock
広田淳一
4 years
良い演技は相互的。悪い演技は一方的。よくわかんなくなっちゃったらこれを指針にするといい。段取り通りしっかりやれてても一方的なお芝居はつまんない。で、悔しいけど、台詞も段取りもめちゃくちゃな奴でもさ、相互的な状態で存在しているやつの芝居は、みんな見ちゃうんだ。だって生きてるから!
0
49
273
@binirock
広田淳一
5 years
俳優にとって「コントロール」ってのはすごく大切だ。声量、スピード、動き、台詞、演技のサイズ/スケール、距離感、などなど、本当にいろいろなことをコントロールしなきゃいけない。でも、もっと大切なのは、制御不能な自分を舞台上で暴れさせる、ということ。予測不可能な自分でいること。
0
49
262
@binirock
広田淳一
5 years
兄を殺すほどの飢えを、姉妹を蹴落とし、父を見殺しにするほどの強欲を、姉妹を殺すほどの情欲を、嫉妬心を、僕らは日常ではそうそう味わえない。でも、それを演じろと『リア王』は求めてくる。お行儀よく、優しく、平穏無事に人と関わってばかりじゃ足りない。
2
55
242
@binirock
広田淳一
6 years
演出家も俳優もうっかり稽古場で「正解」を出そうとしてしまう。けど、むしろ失敗する方向性が大事だと思う。成功するより可能性を試して、積極的に失敗していく。そしたらいろんな道筋や可能性を体験できる。過程で求められるものと本番で求められるものは別物。
0
56
250
@binirock
広田淳一
7 years
俳優はわかり易さばかりを求めていたら絶対にダメだ。難解な文章を読み解く訓練を若いうちからぜひして欲しい。「本当に賢い人はバカにもわかるように説明してくれる」。まあ、そうかもしれない。ただ、バカにされていることにも気づいて欲しい。賢い人も、賢い人に対しては端折って説明しないものだ。
0
79
245
@binirock
広田淳一
6 years
オーディションの現場で「普通」ということは敗北を意味してしまうことが多い。普通の人はたくさんいるのだから、特別にその個人が選ばれる理由がない。なので、「普通以下」の弱点を克服して「普通」になってもそれは武器にならないことが多い。長所を伸ばして、異常にすごい何か、を獲得してほしい。
0
44
235
@binirock
広田淳一
7 years
「なぜか」できてしまった演技を再現するためには、「なぜ」なのかを分析し、理解し、記憶し、その演技の引き金をちゃんと引けるように準備しなくてはいけない。自分の演技を自分なりの言語で整理できない俳優は、だんだん「なぜか」ダメになっていってしまうものだ。
0
62
228
@binirock
広田淳一
6 years
演技はいつも「アクションよりもリアクション」であって欲しいと僕は思っている。ゼロからアクションを起こすのではなく、すべてのアクションは何かのリアクションであることに気づいて欲しいんだ。その、自分を突き動かす何か、に気づき続けてほしい。
0
52
224
@binirock
広田淳一
7 years
演技はいつでも行動を扱う芸術なわけだけど、行動がなるべく自家発電にならないように気をつけなけりゃいけない。自分本位で動かないこと。それは他人本位で、あるいは環境本位で動くということだ。だから、演じる時にこそ相手を、状況を見て欲しい。聞いて欲しい。発信より受信を意識してほしい。
0
51
223
@binirock
広田淳一
7 years
だから僕はいつでも骨太な批評を、真摯な批判を切望している。そこに感情的で、反論不可能な感想が含まれてしまうリスクがあったとしてもいい。お金と時間を費やして劇場まで足を運んでくださったんだ。つまらないものをつまらないと言う権利ぐらいあるのは当然のことだろう。
0
158
217
@binirock
広田淳一
6 years
自分にとってよい共演者とはどんな人だろう? それは例えば「自分をよく動かしてくれる人」のことだ。相手役が本気で自分に関わってくれて、思わず動かされてしまった時には自然な、リアリティのある演技がしやすくなる。演じながら相手役に感動できれば、演技への集中力も増していく。
0
52
214
@binirock
広田淳一
5 years
誠実に真面目に「演劇」に取り組む人には注意が必要だ。「自分のことが好きじゃない。だから、演じる」という発想だと、何かがずれる。「自分は認めてもらえるはずがないけど、自分が演じる何か自分以外のものなら認めてもらえるかもしれない」。そんな発想になっていないか?
0
35
213
@binirock
広田淳一
5 years
劇作家が注意することの一つに「説明台詞を書かないようにする」という事がある。説明台詞とはたとえば、「あれ、こんな朝早くから珍しいじゃないか、入社三年目で猫アレルギーの梅田くん?」といったような、不必要に情報が増加された台詞のことだ。似たような事が演技レベルで起きていないか?
0
31
214
@binirock
広田淳一
6 years
相手役に声の焦点が合うかどうか、は普段のその俳優の対人関係がモロに出ると思う。相手役を動かすような声、重心のかかった声が出るためには対人の度胸が必須なんじゃないか、と思う。なので俳優さんは日常の中で濃い人間関係をちゃんと持っていてほしい。人を動かし、変化させる度胸が必要だから。
0
45
212
@binirock
広田淳一
7 years
そりゃSNSで絶賛されている公演があれば「そんなにいうなら観てみるか」って気持ちに僕もなる。結果、動員は増えるだろう。だが、実際に観てみて「なあんだ」と思わされることも少なくない。いつかSNSがメディアを信用されなくなってしまったら、そっちの方がよっぽど演劇界全体の損失だろう。
0
182
203
@binirock
広田淳一
7 years
鈴木忠志さんが演劇教室を開いてくださった時に「観せることは戦いだ」とおっしゃっていて感銘を受けたのだが、「ネガティヴなことは呟かないでくださいね」という「お願い」にはその戦う姿勢が無い。観客が単なる「ファン」以上の目を持って観に来てくださるのが演劇というジャンルの強みだろう。
0
132
193
@binirock
広田淳一
5 years
演技に「作戦」なんていらない。いや、「作戦」を立てる人はいつも真面目で一生懸命だからそれを否定するのは心苦しいが、だが、そんなものはいらない。ある状況に自分を投げ込んで、実験したらいい。何が起こるかなんて、当の本人も知ったことではない。それでいいんだ。自分の体に任せる勇気を持つ。
0
26
200
@binirock
広田淳一
7 years
だからtwitterでリスクを取ってまでネガティヴな感想をいってくださる方はむしろ貴重だ。とてもありがたい存在だ。確かにそれが反論不可能な感想レベルのものであれば抗議したくなる時もある。が、自由に感想を述べるってことはそういう呟きも含まれるってことだろう。それを、恐れてどうする?
0
160
188
@binirock
広田淳一
5 years
ルールを守って平和に、普通にしていればある程度生活出来る人も多い時代だ。それはそれでよい。ただ、俳優をするなら、すさまじい感情を体現出来るような人間にならなければ。大人しく言うことを聞く「使い勝手の良い」人材になんかなってる場合じゃない。
0
42
185
@binirock
広田淳一
7 years
ところで。毎度、ワークショップでも稽古でも言うことだが、演劇の、あるいは演技することの面白さの本質は、僕はコミュニケーションの中にしか無いと感じる。相互作用と言ってもいいし、関係性といってもいい。個人に収まりきらない反応・反射の連鎖こそ演技の本質なんだと思う。
1
46
178
@binirock
広田淳一
6 years
演技をするには、行為≒アクトに関して目的/動機を持つことが大切だ。だけど「よく見せたい」という目的は、俳優の目的であって、登場人物の目的ではない、てことを確認しておこう。ここをしっかり切り分けられていないと登場人物がカッコつけはじめてしまう。
0
38
178
@binirock
広田淳一
6 years
俳優に留意してほしい点とは、大別すればたったの4つだ。以下の4点について、自分がどういう態度を取ったのか、俳優は自分の演技について知っていてほしい。それは、①ステイタス/②リラックス/③距離感/④サイズ。あくまで仮のまとめだが、これだけでも随分、指針になるはずだ。
0
31
178
@binirock
広田淳一
7 years
あー、つまんないな、飽きたな、やってらんないな、面白くないな、なんていうネガティヴな言葉たちが、演技を新鮮に保つためには決定的に重要になってくる。退屈するって感覚は、ひとつの、正直なセンサーだ。飽きたり、ふざけたりしながらでなければ、演技に真剣に取り組んでいることにはならない。
0
49
177
@binirock
広田淳一
5 years
真面目に演劇に取り組む人は、良くも悪くも自分の演技に責任を取ろうとしてしまう。気持ちが乗ってなくても、乗るべきだな、と思っていたら、乗れたかのように振る舞う。泣く状態になくても、そう作戦を立てていたら、ちゃんと泣く。そんなの演技じゃない。だって、その状況を生きてないから。
0
32
176
@binirock
広田淳一
1 year
演じる上で、実はとても難しい最初の関門のひとつが「自分の声で演じる」ということ。特にイプセンのような古典/翻訳劇をやっていると演技用の声になってしまって自分の声が出なくなってしまう俳優も多い。役柄と自分との差を考えて「別人の声」になってしまうこともある。どう解決すればいいのか?
2
25
175
@binirock
広田淳一
5 years
演技は技術、と言うのが僕の持論ではあるが、スポーツがそうであるようにその技術を最後に支えるのは気持ちだ。その俳優が人間として持っている他者へ関わろうとする力だ。勝利への執念がない選手なんて、いくら技術があっても頼りにならないはずで、演劇の本当の楽しさってのはそこにしかないはずだ。
0
34
172
@binirock
広田淳一
3 years
こんなこといってるとますます僕は演劇界から浮いていくのかもしれないなあ、なんてことを危惧する程度には、そんな空気を感じる。だから言いたい。権威や権力に対する批判というのは芸術の機能の大切な部分ではあるが、全体ではない。そんなこと、しなくてもいい。そんな思い、全く無くても問題ない。
1
28
175
@binirock
広田淳一
4 years
演劇界で慣例化しつつある座組一斉PCR検査に先日、ホンマかいな? ということを書いた。調べてもどこにも出てこないので、地元の保健所に問い合わせて見たのだが「その対策は良いとも悪いとも言えない」というなんとも腑に落ちない答えを頂戴した。お立場があって言えないこともあるのだろうが…。
5
60
175
@binirock
広田淳一
3 years
演劇界には善人が多いと思う。弱気を助け、強きを挫く正義感を抱いた方が沢山おられる。だからこそそういう類の発信が目立つのだろうが、そしてそれは界隈の内部では熱い共感を呼ぶのだろうが、なかなか、舞台芸術に普段触れないような方々にはその言い方では伝わらないのではないだろうか。というね。
1
31
174
@binirock
広田淳一
6 years
俳優で食べていきたいと思っている参加者たちの中で、自分の俳優としての長所、適正、つまり「武器」についてよく知っている人は少ない。代わりに、苦手なこと、課題、弱点についてはみんなよく考えている。もちろん、苦手の克服も大切なんだろうけど、それ以上に長所について知ることは重要だ。
0
31
168
@binirock
広田淳一
7 years
ただでさえSNSは、特にtwitterで実名を出している人などは批判的なことを書きにくい。無闇にその団体と敵対したい人など誰もいないからだ。結果として、つまらないと思った場合には黙る。僕自身がそういう傾向が自分にあると感じる。わざわざネガティヴなことを言うリスクを取る必要がない。
0
151
164
@binirock
広田淳一
6 years
今ひとつ「全員で動く」がピンと来ない方もいるだろうから資料のダウンロードリンクを貼っておきます。一緒に試す人がいるなら是非実際にやってみて欲しい。依頼があれば出張WSも致します笑
0
24
165
@binirock
広田淳一
5 years
でも、反対論が根強いことも思い知った。多分、現状は単にいじわるな政府が芸術の「助成をしてくれない」のじゃなくて、多くの国民が「芸術を助成すべきだ」って思ってくれてない。そういう状況が作れていない。ってことなんじゃないかな、と思う。もちろん、そういう状況を作りたい、僕は。
1
33
167
@binirock
広田淳一
5 years
こんな時に無理解を嘆いても空しい。演劇が、音楽が、舞踊が、美術が、文学が、すんげえもんだってことを僕たちは知っている。人の命に関わるもんでもある、ってことも知っている。だから怒って訴えなくていい。僕らの信じていることを、信じてくれる人を増やせるようにしたい。
1
42
166
@binirock
広田淳一
5 years
そういった動機から行われる「丁寧な演技」は、所詮作りものだ。お芝居らしい何か、に過ぎない。観客が心動かされ、感動するのは、常にその俳優の真実だ。その俳優が生きている、ということ。存在している、ということそのものに観客は感動する。何かのフリ、に感動する人なんて放っておくがいい。
0
25
165
@binirock
広田淳一
5 years
演出家は勉強せなあかん、ということを強く強く思った。この国の俳優たちの悪しき風習としてどうしても演出家を単なる職能、役割としてではなく、「先生」のような存在とみなす傾向がある。それは良くないことではあるが、事実として演出家の持っている芸術的価値観に全体が左右されてしまう。
0
28
162
@binirock
広田淳一
7 years
相手役が自分の影響によって変化する、そして自分も相手役の影響を受けて元の自分ではなくなる。相互に変化し続けることによって関係性の情報量は爆発的に増え、本人たちも予想不可能なところへ導かれていく。その、複雑系の極地のような反応の応酬こそが演技の面白さの本質だと、僕は思う。
0
41
159
@binirock
広田淳一
7 years
これは即興をやる時にもいつも感じることだが、俳優は「飽きる」という感性を大切にしなけりゃいけない。真面目に取り組んでいる俳優ほど、飽きている自分を無視して、いわば「一所懸命」になって「真面目」に決められた演技をなぞって行く。退屈することは不謹慎だと、自分自身を説得してしまう。
0
48
155
@binirock
広田淳一
7 years
感想の言葉として僕が一番多く出会うのが「おもしろったです!」みたいな言葉たちだ。確かに褒められりゃうれしい。それが心の篭った賞賛であればなおうれしい。が、それで僕たちの作品が前に進めるかと言ったら疑問だ。むしろ小劇場に欠けているのは真摯な批判であり、骨太な批評ではなかったか?
1
120
150
@binirock
広田淳一
6 years
シーンの稽古を始めるとき、そのシーンの直前までに人物が何をしている最中だったのか、感じていたのか、どんな時間の途中だったのか、それを想像してほしい。ゼロの状態から、いきなり、突然、シーンをはじめる俳優が多すぎる。そんなこと、あるはずがない。どんな瞬間も、なにかの「次の瞬間」だ。
1
35
155
@binirock
広田淳一
6 years
演技とは反応すること。よく反応するためには耳を澄ませ、目を凝らして、五感を研ぎ澄まさなければいけない。それはそのまま生きることと言い換えてもいいだろう。親父が死んだ時にも思ったことだ。生きているとは応答できること。レスポンスが返せること。それが resposibility 責任ということだ。
0
36
154
@binirock
広田淳一
4 years
僕はいろいろ演劇界にあっては政治的な立場、意見が多くの方々と共有できないことが多いです。それで良しと言ってくださる方も沢山います。いいんです。だからこそ思うのですが、演劇界が大きな「内輪」になっていくことをもっと警戒すべきではないでしょうか。
0
22
155
@binirock
広田淳一
6 years
滑舌の良し悪しについてはいろいろ考えさせられた。率直に感想を言えば、「滑舌が悪いのに聞き取れる」俳優たちと、「滑舌が良いのに言葉が頭に入ってこない」俳優たちがいた。声の大小についてもそうだ。大きくはっきりしゃべったからといって、すっと言葉が入ってくるわけではないらしい。
0
41
153
@binirock
広田淳一
5 years
そしてまた、これは俳優にも作家にも言えることだけど、自己愛を健全に育てることでしか表現は前進しないな、と痛感する。自己嫌悪もまた自己愛のバリエーションなのだということを自覚しなければ。自己嫌悪を他者に提示することは、憐憫という形式で愛情を求めることに他ならない。
0
35
152
@binirock
広田淳一
3 years
公共劇場の方もそうだし、芸術文化振興基金の方々、文化庁の方々、文部科学・厚生労働省の方々、など。いろいろ演劇人にとってもサバイブするための方法を用意してくださっているのも事実だ。単純にそれはありがたいし、こんなに手厚くされていない業界も沢山ある。
1
32
152
@binirock
広田淳一
6 years
やや抽象的な話になってしまったのでひとつ具体的なことを言えば、「こんな演技ができるようになりたい!」「舞台上でこんなことができる俳優になりたい!」というビジョンが無い人が多い。それを持ってほしい。誰かのように売れたいとか、人気者になりたいとか、そんなものはビジョンじゃない。
0
27
150
@binirock
広田淳一
5 years
自分を認めてやること。すごいやつだ、なんて思う必要はない。まあ、このぐらいのやつですよ、自分は。という程度で十分だ。正しく、偽らず、自分を認めてやる。そして、人を頼れるように。甘えられるように。そういう回路を通して演じてほしい。自己完結の芝居はいつも退屈だ。
0
20
146
@binirock
広田淳一
7 years
自分自身が、いかに相手役のことを見ないように、聞かないようにしていくのか、その「単純化のクセ」を自分でよく知ってほしい。絶対に、誰でも情報を単純化していくものなのだ。脳はそうできているから。だから何度でも「相手役を見る、聞く」というシンプルな心がけへと戻っていってほしい。
1
35
147
@binirock
広田淳一
5 years
演技をする際には、相手から何かを受け取り、相手に何かを届ける、という相互性の中で俳優には存在してほしい、と思っている。もっとシンプルに言えば、今、ここで起きていることにちゃんと反応してほしい、反応できる状態でいてほしい、と僕は思っていて、そう伝えている。
0
39
147
@binirock
広田淳一
7 years
いろんな人がいろんな形で情報を発信できるようになったのはいいことだ。多様な意見や暮らしがこの社会にあるんだと知ることができたし、一面的な情報を裏から見ることもできた。ただ、情報を楽に安価に入手できるようになった分、その選別と遮断が個人には課されるようになったんだろう。
0
87
143
@binirock
広田淳一
3 years
なんだかハラスメントの問題で劇作家協会周辺がざわついておりますねえ…。僕は事実関係について何も知らないので当該事象について直接述べることはありません。ただ「ハラスメント」という言葉が事実上の「対話の終わり」を生んでしまってるのは恐ろしいことだな、ってことを少し書きたいと思います。
2
39
147
@binirock
広田淳一
7 years
演技は下準備が全体の8割ぐらいを占めるんじゃないか。シーンが始まる前には、カラダの状態を整えておかなきゃいけないし、周囲の状況をありありと想像しておかなくちゃいけない。舞台に上がる前のあなたは、自分という俳優のために、精一杯の準備をして、環境を整えてやってほしい。
0
34
142
@binirock
広田淳一
3 years
芸術文化振興会(敬称略)を始め『アートにエールを!』も継続支援事業も『AAF』も、滅茶苦茶、助かってる。かろうじて、希望が持てている。今年も舞台を作ろう、と思えている。いや、ホント、めっちゃありがとうございます、という気持ちは事実、僕にはある。
1
27
146
@binirock
広田淳一
3 years
もちろん「下を見てどうするの」なのかもしれない。もっと舞台芸術がしっかり保護されている国も沢山あるのかもしれない。でも、その基準で、そういう感覚で情報発信をしたところで、この国の感覚の内部では共感を得られないのではないかしら、と僕は思う。界隈の内部だけで通じる「当然」など無益だ。
1
34
145
@binirock
広田淳一
4 years
それにしても、、お芝居って本当に贅沢な遊びだなって思う。多くの人が、わざわざ一つの場所に同じ時間に集まって、人と人が反応しあっているのを観る。それだけでこんなに豊かな時間になる。こんなの全然、当たり前のことじゃないんだな、と痛感した。
0
26
145
@binirock
広田淳一
7 years
「ネガティヴなこと書かないでくださいね」と「お願い」されているのに「つまらなかった」と書いたら、まるでそれが悪意のようになってしまうじゃないか。違う。僕はこう言える自分でありたい。「この作品が嫌いでも、僕はあなたが僕たちのこと嫌いになったなんて思いませんからね!」と。
1
105
137
@binirock
広田淳一
1 year
演劇公演において、どの程度カンパニー側がトリガー警告を発するべきか、ということについて悩んでいる。この問題はこれからしばらく頭を悩ますことになるんだろう。簡単な答えが出せるとは思っていない。でも、公演の度に、その都度「結論」が求められる話題でもある。
4
51
144
@binirock
広田淳一
5 years
観客に向けて台詞を発する、には、観客席の方向へ視線を向けるだけでは足りない。客席の間に視線を漂わせれば、観客に話し掛けている風にはなるが、風に過ぎない。では、どうすれば良いのか? 観客に話しかけるには、自分が、観客から影響を受ける状態になることだ。それをしない俳優が本当に多い。
0
32
141
@binirock
広田淳一
10 months
もうすぐ本格的に稽古開始だということで様々な準備の大詰めに追われている。ハラスメント関連の資料もあれこれ精査しているのだが、そういった作業の中でうっすら見えてきたことがあるから備忘録的に少しだけ書いておく。様々な団体のハラスメント規約を読んでいて、どうにも、腑に落ちない。
1
30
142
@binirock
広田淳一
7 years
くれぐれも注意したいのは、うまくいったときの演技をなぞらない、ということだ。その時の音、その時の状態、その時の強さ、それを覚えておくことは重要でもあるが、なぞることはできない、と知るべきだろう。要するに、結果にコミットするな、ということ。感情は、保存できない。
0
31
139
@binirock
広田淳一
6 years
どこそこの舞台に出たいとか、誰かと仕事を共にしたいとか、そういう憧れはあっていいだろう。力になるだろう。でも、それは俳優としての戦略じゃない。ただの勝負の結果。必要なのは、自分がどんな力を持っていて、さらにどんなことが出来たら、すげえ奴になれるのか? その戦略じゃないのか。
0
23
140
@binirock
広田淳一
5 years
先日の稽古の中で「動詞を補う」という考えが出てきてこれは使えるな、と思った。「落ち着いてほしい」ならば「座って」とか。「聞いて」とか。「見て」「近くに来て」「向こうへ行って」などなど。ある台詞を相手に言う時に、それを動詞ひとつにまとめるとしたら何になる? と考えてみること。
0
13
136
@binirock
広田淳一
7 years
演じる者は「相手を見る、聞く」という一見、単純なことにしっかりこだわってほしい。「そんなことわかっている」と思うかもしれないが、そこには「無限の情報量を、有限の処理能力でいかに扱うか?」という困難な問題が横たわっているのだ。
1
34
134
@binirock
広田淳一
7 years
ワークショップでも言うことだけど、俳優の仕事は「普通に、真面目に」やっているだけではまるで成立しない。むしろ「異常な、とんでもない」ものを観に、お客様は劇場に足を運ぶ。だから俳優の仕事は逸脱することだし、脱線することだし、はみ出すことでもある。
0
43
132
@binirock
広田淳一
3 years
僕のようなおっさん、ある程度長く舞台の業界に関わっている人間ですら、そこには、もの言えぬ息苦しさを感じる。国や都の施策には僕だって不満は山ほどあるが、と同時に、滅茶苦茶感謝もしているし、助かっているし、ありがたい。その発信のバランスが、今はなんだかとても悪い気がする。
1
26
137
@binirock
広田淳一
4 years
演技っていうのは「制御不可能なものを制御する」技術なのかもしれない。良く演じるためには強い葛藤がぜったい要る。もちろん、コントロール不能では困る。が、制御可能な範囲に留まる演技には怖さが無い。誤解をおそれず言えば、演技は暴走を孕むようデザインされるべきなんじゃないか?
1
17
135
@binirock
広田淳一
6 years
舞台上で自由に存在するために、舞台モードは邪魔だ。無駄な緊張を持ってくる。大げさな身振りを連れてくる。僕はなにも「常に緊張度を8に保て」と言ってるわけじゃない。それはリラックスじゃない。「0から10まで自由に出せるようにね」と言っている。なので、下駄に気づき、それを脱げ。
0
20
132
@binirock
広田淳一
6 years
舞台はとても自由だ。そこでは多くの行為や言葉が作品というかぎ括弧の中に入れられていったん無害化される。たとえば「殺人」が許される。「発狂」も「犯罪」も表現のうちだ。その無害さに不満に感じて括弧を外そうとする演劇もあるが、ひとまず日常よりはるかに大きな自由がそこには、ある。
0
44
127
@binirock
広田淳一
7 years
性格がまじめな俳優ほどマンネリの罠にはハマりやすい。まじめな俳優は、「自分史上最高の演技」を更新し続けようとして、良かった時をなぞりつつ、もっともっと、とその演技にゴテゴテの盛りつけをしていく。
0
44
125
@binirock
広田淳一
3 months
そんな時に「その台詞を能動ではなく受動で解釈してみてほしい」というサジェストは俳優に別の視点をもたらしてくれる。アクティヴに言っているのか、パッシヴに発しているのか、という違い。別にこれはややこしいことを言っているわけではない。
1
9
130
@binirock
広田淳一
3 years
ホントは演劇界隈のみんなだってものすごくあるんじゃないか、と思う。すごく感謝していると思う。でも、それを言うよりも「もっと◯◯に支援を!」「◯◯をなぜ救わない!?」「ふざけるな」みたいな声をあげなくちゃ、と思ってしまっているんじゃないだろうか。本当にそれが有効ならいいのだが。
2
27
131
@binirock
広田淳一
1 year
パワフルな演技とリアリティのある演技、いつでもこの2つの両立は難しい。騒がしく大げさな演技をすれば、不自然で、リアリティの無いお芝居になってしまうし、かといって自然さを追求して演じれば、スケール/サイズの小さな演技になってしまう。どう解決すればいいのか?
1
13
129
@binirock
広田淳一
10 years
俳優は一人よがりじゃいけない。関係性の中にだけ良い演技がある。自分で「動く」だけじゃダメだ。常に相手や状況に「動かされ」ているべきだし、それを「動かし」ているべきだ。今の演技は相手を「動かし」たか? 今の演技は相手に「動かされ」たか? これはいい基準になる。
0
63
124
@binirock
広田淳一
3 years
演劇界が困っていることは僕にも少しは分かっているつもりだ。うちの団体だって公演が二本潰れたし演技のためのジムも自粛を余儀なくされていて、様々な計画がご破産になり、活動の幅は狭まり、団体としては非常に苦しい。辛い。しんどい。いや、でもね、と。
1
28
129
@binirock
広田淳一
6 years
そこでは「失礼」が許される。「感じる悪い」も「空気読めない」も「図々しい」も、いや、もういっそのこと人間のありとあらゆる悪徳が許さるといってしまってもいい。なのに俳優はなかなかイヤな奴を演じない。可能性をせばめる必要はないんだ。自分史上最高に、思いっきり性格悪く演じてみてほしい。
0
35
121
@binirock
広田淳一
5 years
直感なんてものに最初から頼っているようでは大した仕事はできまい。研究があって、思考して、言語化して、憧れて、反発して、試行錯誤して、あがいて、その後でしか直感なんてきらめかないものじゃないかしら。直感主義を怠惰の言い訳にするな。いや、自戒を込めてね。
0
30
124
@binirock
広田淳一
7 years
僕は立場上、演技指導をする場面も多いので、いろんなオーダーを俳優たちに出すわけだが、結局、僕の言いたいことはものすごくシンプルなことなんだと思う。つまり、「相手を見ろ」「相手の言葉を聞け」ということ。そんなことはみんな頭ではわかっている。が、それを実践できる人は極めて少ない。
0
39
123
@binirock
広田淳一
5 years
怒りや、悲しみを他者にぶつけるレッスンがあまりに出来にくい社会だ。激しく関わろうとする人は簡単に「加害者」にされてしまう。確かにそんな場面もあるだろう。ただ、「関わらないという加害」があまりに見過ごされる世の中になっていないか。
0
30
120
@binirock
広田淳一
7 years
演出家は俳優たちにいろいろな試行錯誤をしてもらい、やり過ぎていたら引っ込めたり、力の向きを変えたりする。俳優は、演出家がちゃんと最後は調整してくれると思うからこそ、自由に無茶なことができる。面白くないかな、どうかな? という際どい表現を、攻めることができる。
0
46
123
@binirock
広田淳一
6 years
俳優の芸は台詞にまつわるもの。戯曲に書かれた言葉をいかに、身体と空間に位置づけるか。そういった芸なのではないかと僕は思う。で、その方法と形式について、演出家と議論することは決定的に重要だ。ディスカッション能力は俳優に欠くべからざる能力と言っていい。
0
31
123
@binirock
広田淳一
5 years
高校演劇、東京都大会の審査をここ2日間させていただきました。めちゃくちゃに正しいスタンスで演劇をしている方々に敬意を持って自分なりに審査させていただきました。すげえ奴らがいっぱいいた。演劇続けても続けなくてもどっちゃでもええけど、ここで見つけた何かを頼りにサバイブしていってくれ。
0
23
125
@binirock
広田淳一
6 years
「どんな野菜がいい野菜なのか、俺、わからねえんだ…」そんな八百屋から僕は野菜を買いたくない。俳優は演技のプロなのだから、演技について語るべき言葉をもっていほしい。なにも難しい言葉でしゃべる必要なんてないんだ。自分が何をやったつもりなのか、せめて自分の意図をわかっていてほしい。
0
27
120
@binirock
広田淳一
5 years
演劇やってる人や、沢山観て支えてくれて、舞台の価値を信じている人たちは、それを、一緒にやりません? 支援をしてくれない! と言って怒っていても、その正当性は僕にはわからなくはないけど、多分怒りが伝わってしまう。芸術の価値を信じてもらえるように。できることを。
1
33
121